長野
七二会小坂福寿草群生地の保全と遊歩道整備事業

長野県 長野市

小坂福寿草群生地は、長野市西部の七二会小坂地籍にある東北信地域随一の見事な福寿草群生地は、3年前まで隠れた存在であった。およそ1haの急斜面には、3万〜5万株の福寿草が群生。平成28(2016)年に「小坂福寿草群生地愛護会」を立ち上げ、遊歩道・観賞場所・誘導標識・駐車場の整備等を行った。

この地域は、80年近く前から、およそ3坪ほどの場所に数十株の福寿草があり、すでに耕作されていない土地に、その後の土砂崩れ跡の急峻な斜面に咲いていたものが時間の経過により、増えていったとの事である。平成8(1996)年、七二会公民館報で群生の様子が一面で紹介されたものの、カラーでは無かったため、反響はなかった。平成13(2001)年、再度公民館報で紹介され、市内のローカル紙に紹介されたことで第1次ブームとなった。しかし、集落までの道幅が狭く、駐車場もないことから無断駐車やゴミの問題でPR活動を自粛することになった。

その後、平成25(2013)年頃から、七二会の魅力を発信していこうとの機運が高まり、地域活性化委員会の中のプロジェクトチームが、駐車場の確保に奔走、また、地元の役員達が中心となって「愛護会」を組織し、徐々に整備を進め、令和2(2020)年は2,100人を超える見学者が訪れた。

しかし、駐車場から群生地まで約500mの距離があり、山肌の遊歩道から転落しないように整備を進めているが、一部、狭い箇所やぬかるみの箇所もあり、群生地への立ち入りも見受けられ、福寿草群生地に悪影響を与えている。

今回の支援では、遊歩道の整備、群生養生地への立入規制・注意喚起の標識設置を行い、貴重な福寿草の群生地を守っていく。

七二会小坂福寿草群生地の保全と遊歩道整備事業
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